夕暮れ時の末広町 濡れた路面に映る市電の前照灯

汽水域の鮟鱇

昼と夜の間(はざま)。夕暮れ時ってのは汽水域に似ている。さしずめ、人は汽水魚だろうか。私は深海魚だが。これ以上暗いと、被写体のシルエットが闇に溶けてしまう。なのに電車は来ない。雨の中、カメラを構えて待つ自分の姿は、提灯下げてりゃまるで鮟鱇だ。やっぱり深海魚だな。

撮影データ

2005年8月22日 函館市末広町にて
NIKON D70 シグマ50mmマクロ 1/125秒 F2.8 焦点距離75mm(35mmカメラ換算) 絞り優先AE ISO200