一期一絵(Onceshot in Life-time)」#342 2007年9月12日 広島市平和記念公園から望む原爆ドームと、永劫と続く青い空

1945年8月6日午前8時15分広島

東欧風の瀟洒な建物が原爆ドームと呼ばれるようになったその日、その時間まで、ちょうどこんな青空が広がっていたという。それが一瞬にして変わった。広島の街の、たかだか数十年の地層の下に、夥しい数の苦痛が埋もれている。随分と長い間、それが恐ろしくて仕方なかった。目の前数百メートル先に原爆ドームを望むその場所で、青空を仰ぎ見る。なんだか知らないが、「生きよ」と背中を押されるような気がした。ともあれシャッターを切り、炎天下の中を歩き始めた。

撮影データ

2007年9月12日 広島市平和記念公園MAP
NIKON D70 焦点距離 25mm(35mmフィルム換算) 1/1600 F5.0